名もなき天使の書
0 | 編集 | ||
---|---|---|---|
タイトルが 表紙にない本だ。 著者の名前も 見当たらないが 『0』……とだけ 番号が記されている。 |
|||
私のことは 神都フォーリオンに暮らす 名もなき天使としておこう。 |
|||
神都の聖天区画には 我々 下級の天使には 進入を許されない場所が 多々ある。 それは なぜなのか……? |
|||
これより 書くのは 天星郷フォーリオンに 隠されている 闇の真実を暴露したものである。 信じるか 信じないかは 見た者次第だ。 |
|||
真実を知りたい者は この本の続きを探せ。 ただし 知った後の生命の保証は 私には しかねると 伝えておこう。 |
|||
マップ | 部屋名 | 座標 | 種別 |
神都フォーリオン | 下層 民家 | C-8 | 本 |
1 | 編集 | ||
---|---|---|---|
タイトルが 表紙にない本だ。 著者の名前も 見当たらないが 『1』……とだけ 番号が記されている。 |
|||
神都の地下にある 神代の遺構と呼ばれる場所。 かつての都の廃墟というウワサだが なぜ そんなものが存在する? 確かめねばならない。 |
|||
ツテをたどり 遺構への扉のカギを入手。 遺構へと進入した私は 魔物に警戒しつつ 奥へ奥へと 進んでいった。 |
|||
目の前に 薄く赤い霧が ただよっている。 強い毒素を含むことは すぐ わかったが 天使には 効果はないはず……だった。 |
|||
結論を先に言うと 私は 死ぬ思いで戻ってきた。 天使をも むしばむ 恐ろしい毒が存在した。 しかも 神都の直下で 放置されている。 |
|||
……いや。あの遺構で 作りだされているのだ。 だが そんな猛毒を どこで 使うつもりなのか? 我々の知らぬところで 陰謀が動き始めている。 |
|||
マップ | 部屋名 | 座標 | 種別 |
聖天舎 | 1階 天務室 | B-4 | 本 |
2 | 編集 | ||
---|---|---|---|
タイトルが 表紙にない本だ。 著者の名前も 見当たらないが 『2』……とだけ 番号が記されている。 |
|||
神代の遺構の 赤い霧を突破する手段は いずれ 考えておかねばならない。 だが その前に 別の疑念を考察しておきたい。 |
|||
天星郷フォーリオンの 北に浮かぶ建物がある。 それが何か 我々は 知らされておらず 近づくことさえ 許されてはいない。 |
|||
見た目で判断すれば 神殿と言えるだろう。 だが 祈りを捧げるための建物であるのならば 我々が近づくことを拒む理由は ないはずだ。 |
|||
……そうだ。神代の遺構と同じだ。 真実を知る者たちが 我々に知られぬように 制限をかけているとしか 考えられない。 |
|||
あの建物には 危険なものが 隠されている。 おそらくは アストルティアを無に帰すほどの 危険なもののはずだ。 |
|||
……私は 恐ろしいことに 気づいた。 我々 天使は この世界を滅ぼすために 今ここに いるのかもしれない……。 |
|||
マップ | 部屋名 | 座標 | 種別 |
フォーリオン外郭 | 薬師の家 | B-4 | 本 |
3 | 編集 | ||
---|---|---|---|
タイトルが 表紙にない本がある。 著者の名前も 見当たらないが 『3』……とだけ 番号が記されている。 |
|||
赤い霧を突破するための 防毒用の薬が やっと 完成し 私は ふたたび 神代の遺構の奥へと 向かった。 |
|||
ひとつの廃屋で 植物……を見つけた。 鉱石のような見た目でありながら まるで 生きているかのように 脈を打っている。 |
|||
とつぜん 植物になっていた実から 触手のようなものが伸び 私に 向かってきた。 危険を感じた私は その場から 逃げてしまった。 |
|||
後に聞いたウワサでは この場所で 天使の死体が 発見されたらしい。 あやうく 私も 同じ憂き目にあうところだった。 |
|||
……あの植物は なんだったのか。 神都では 見たことのないものだ。 生きている鉱石など あるわけがない。 |
|||
いや。逆かもしれない。生きている植物が 鉱物のように変えられた可能性は ないだろうか? だとして そのようなことが 誰にできる? |
|||
……私は 思いだした。 女神ルティアナと戦った 異界滅神の存在を。 |
|||
我々を この世界に招いたのは 女神ルティアナでは なかったのかもしれない。 やはり 天使とは……。 |
|||
マップ | 部屋名 | 座標 | 種別 |
神都フォーリオン | 中層 ユーライザの部屋 | E-5 | 本 |
4 | 編集 | ||
---|---|---|---|
タイトルが 表紙にない本がある。 著者の名前も 見当たらないが 『4』……とだけ 番号が記されている。 |
|||
天使とは いったい なんなのか……。 私は ずっと 考えつづけていた。 そして ひとつの結論を 導きだしたのである。 |
|||
天使は アストルティアを 滅ぼそうとしている。 神化の儀で悪神が生まれたのも 計算尽くのこと。 その真実へ至るカギが (主人公名)の存在だ。 |
|||
天使たちの おこなっている計画は 本来 死した英雄の魂を 神と化す計画のはずだ。 なのに (主人公名)は 死者ではない。 |
|||
さらに 異界滅神との戦いで 活躍した人物かつ 大魔王の座に ついていた者でもある。 このことが 何を意味するかは 明白である。 |
|||
異界滅神を滅ぼしたとき (主人公名)は そのチカラと思念を受け継いだに ちがいない。 新たなる異界滅神の誕生と 言えるであろう。 |
|||
天使は それを 呼び寄せたのだ。 すべては このときのための仕込みに過ぎない。 我々は 初めから 異界滅神の手先だったのだ! |
|||
……真実に至ってしまった私は 遠からず この世から 去ることになるだろう。 そうなったときのため この書を残す。 |
|||
この書を見た者よ。私に代わり どうか この真実に 立ち向かってほしい。 真実への到達者 |
|||
マップ | 部屋名 | 座標 | 種別 |
神都フォーリオン | 上層 ゲゼルマインの家2階 | E-7 | 本 |
- 最終更新:2022-07-31 21:23:09